ここでは、海外への渡航期間が長くなる駐在、あるいはそのほかの長期滞在を見ていきましょう。
海外駐在は仕事等のために海外に長期間にわたって滞在することになるものであり、病院に行く機会もあると思います。
特に海外の環境に慣れるまでは体調を壊すことも少なくないでしょうし、家族で駐在する場合小さな子供がいれば度々病院に行くことになるかもしれません。
また、海外では病院のスタッフとコミュニケーションが取りにくいために受診だけでも容易ではないものですが、海外旅行保険に加入していれば日本人スタッフのいる病院を紹介してもらうことで、治療がスムーズに進むというメリットもあります。
駐在として海外旅行保険に加入する場合には、駐在員本人のみの場合と、家族ぐるみで海外駐在をする場合とではプランが異なるため、複数の保険会社のプランを比較して条件の良いものを選択する必要があります。とくに、駐在は滞在期間が長くなるため、通常の旅行とは全く異なるリスクが考えられます。例えば駐在するとなるとどこかに住居を借りて住むことになると思いますが、そうなると通常の海外旅行で数日間ホテルなどに宿泊するのとは明らかに異なるリスクが発生するのです。
したがって、駐在先のリスクによっては万が一に備えて、家族総合賠償責任や生活用動産などの補償も付けておくとよいでしょう。
家族総合賠償責任に加入していれば、万が一居住するアパートで火事を起こしてしまった場合や住居内で来客がケガをした時など、様々なトラブルに対応することができます。生活用動産に加入していれば、住居内の家財などが盗難・破損に遭った場合に補償を受けることができます。
もっとも、駐在の場合には保険期間が長くなるため、保険料が高額になることは覚悟する必要があります。この額を最小限にしたいならばフリープランで契約するという方法も可能ですが、海外旅行よりもトラブルに遭遇する可能性が高いことを考えると、保険料を抑えようとするのはお勧めできず、できるだけ手厚いプランにした方がよいでしょう。
もちろん、保険会社を選ぶ際には上記のような理由で手厚い補償を受けられる会社が良いということのほかに、駐在先の近くにキャッシュレスで治療をうけられる提携病院があるかどうかということも重要な判断基準になります。
駐在ではなくボランティア、ロングステイ、世界一周旅行などのように3か月以上の長期渡航になる時にも、海外にいる期間が長い分だけ事故や病気、その他のトラブルに遭遇する機会は増えます。
そのため、短期渡航以上に海外旅行保険は重視すべきです。渡航先の治安、医療事情、生活習慣、その他の多くの情報を集め、リスクを考慮して自分に合った保険を選ぶ必要があります。
渡航先の医療費では欧米諸国が非常に高いため、できるならば無制限の補償が受けられるものが好ましく、アジア圏でも最近では医療費が高騰しているため1,000万円以上の補償を受けられるプランが好ましいといえます。
また、世界一周旅行になると多くの国をめぐることになるため、行く先々で医療事情や治安状況などが大きく異なることも考えられます。訪問する国が多ければ多いほどリスクは多様化していくため、様々なトラブルに広く対応できるプランを選択しておくのがお勧めです。そのためには、フリープランで死角がないように保険内容を設計するのもよいかもしれません。
もし家族で長期滞在をする場合には、長期滞在のためのファミリープランに加入すると良いでしょう。ファミリープランでは家族間で共有できる補償もあるため、保険料を割安にすることができます。
海外旅行保険に加入する時には、あらかじめ出発日と帰国日を伝えておき、その間を保険期間として契約することとなります。しかし、長期の旅行や駐在のときには、海外旅行保険の延長が必要となることも多いでしょう。
この時には、満期日以降にも保険を継続するために契約延長の手続きをする必要があります。満期日までに手続きをすることとなりますが、これを怠ると万が一の時に取り返しのつかない出費を強いられる可能性もあるので十分に注意が必要です。
また、なんらかの理由によって、本来設定していた帰国日まで待たずに保険を解約する必要が生じることもあるかもしれません。
そのような場合には解約保険料を受け取ることができます。つまり、保険会社に対して解約する旨の連絡をした日を解約請求日とし、当初契約していた期間の保険料から出発日からその日まで保険料を差し引いた残額が返金されます。
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